イラン報告書 福田辰徳

今回、このイランへ行って一番感じることは、自分の知らないとこでたくさんの人が動いてくれているということでした。
本当に色んな人や物に活かしてもらっていると思いました。
あとで触れますが、デジカメが失くなった事で、たくさん学べたし人の温かさも溢れるほどいっぱい感じました。

@ 決意
今年の早々に、HPを見ると「イラン」の海外支援のメンバー募集のことが載っていた。
そのとき「地震」、「いのち→死」というのが浮かんで行きたいと心が感じた。
しかし、頭では恐怖・心配などで行くのを抑えようとすることを考えていた。でも行きたいと思う気持ちに正直にして行くことにしてメールで応募した。応募メールを送るのに8時間かかった。

A 募金
今回、10名それぞれが自分がやれることをやろうということで集まった。
行く前の準備としては現地イランの正確な情報収集と現地で必要な救援物資を買うための資金であった。
そのため僕は、募金を集めることに精を出した。
自分のなかで5万円を集めたいと思った。
金額を設定したりすると到達へのエネルギーが変わってくる。
そして僕の中に描いたのは、自分一人や同行メンバー以外にも一人でも多くの人の想いと行こうと思った。
しかし僕は今まで募金を50円以上出したことがないし、街頭の呼びかけにも入れようという気持ちにならなかった。
それは、お金の行き先がよく分からないからである。
でも今回は自分たちが集めたお金を直接使えるし、報告ができると思った。
当ては限られた人しかいないが、依頼した人にも多くの人脈があると思った。
そのためある程度の額を集めるため、一人200円以上で直接僕から依頼した人が、また5人から集めてもらって1000円以上を一人から集めようと思った。
自分の大学の所属するサークルでも200円以上で呼びかけると初日に500円玉3枚を含む3,500円以上が集まった。これは驚き、喜び、感謝の想いでいっぱいになった。
友達も一人で、5000円振り込んでくれた人、たくさんの人から集めてくれた人、てんつくマン作品を買ってくれた人、1万円振り込んでくれたちゃんこ料理屋の女将さん。
たくさんの人の協力で6万2千円も集まった。
渡してくれるときに言ってくれる言葉が、「私の分までやってきて!!」というメッセージも感じました。
人の中には誰もが持っている優しい想いがあって今回イランでしたような活動をしたいという気持ちが潜在的にあるのも感じました。

B 現地
今回、バスで震災のあったバム市をミニバスで回ると市内のすべての家屋が壊れていました。レンガなどだから、すべて土に還ったような感じで砂場であるかのような状態でした。
そして、市内を分割してキャンプがありました。
市民はテント生活です。
畳3〜4枚分のテントの中に人家族が生活していました。
人数の多い家族は10人くらいでテント生活をしているようでした。
共同トイレがありました。これは結構早く設置されたようでたくさんありました。
現地で必要なものはやはり生活消耗品でした。
女性の生理用品や下着、サンダル、シャンプー、石鹸でした。これは現地で700セット購入し箱詰めをしました。
すべてではありませんが、一部手渡しをして配りました。
人々は、普通にキャンプを回る限りでは元気そうにぼくたちにも振舞ってくれるのですが、物を見ると自分の傷口を見せてきて物やお金を要求してくる人もいました。
中には、ひもで首を吊るような身振りをしてくる人もいました。
生きるか死ぬかの状況になると人はどういう風に変化するか分かりません。
僕自身も分かりません。
お墓をお参りに行ったときは東京ドーム3個分以上くらいの果てしなく見渡す限り人がきていました。
そして一つのお墓にその犠牲者の家族が声にだして泣いている姿やお祈りする風景を見たときは、4万2千人の人が亡くなったことを実感しました。
そしてその関係者を含めるとバム市の人のほとんどは親戚や家族がなくなったのだと思います。

C デジカメ
バム市に行った初日にキャンプ視察ということで「バフィアキャンプ」という場所へ行き子どもたちと遊んだり触れ合っているとデジカメを失くしたことに気づきました。
それが最終日、発見され手元に帰ってきたのですが、それまでにたくさんの心の変化や、気づきがありました。
最初は自分が落としたと想い探したりしていましたが、出てこない日が続いてくると、子どもたちと触れ合っているときにポケットのものを取ろうとしてたりしたから、もしかしたら獲られたんではないかと疑ったりしました。
しかし発見されたときに聞いた話によると、そのバフィアキャンプのテント生活している500家族が探してくれていて300人の子どもたちが捜しまわってくれていたそうです。
発見してくれた人は2歳の子どもでデジカメをケーキのようにペロペロ舐めていたそうです。ほんとにかえってきた喜びより、たくさんの人が僕の心の反対に懸命に探してくれていたことに深い感銘を受けました。
信じることの大切さや自分が見ていないところでもたくさんの人が動いてくれていることに感謝しました。
これから自分も人のために恩返しの意味を込めて動いていきたいと思います。